発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004148678
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症例1:26歳男.4歳時にGaucher病と診断され,26歳時より酵素補充療法を受けた.その後,右大腿骨転子部病的骨折を認め,保存的療法を行い良好な骨癒合が得られ,現在,独歩可能である.酵素補充療法開始後,単純X線像でも骨皮質の修復が一部みられ,MRIでは骨髄内に信号輝度の改善がある.症例2:30歳男.3歳10ヵ月時にGaucher病と診断された.20歳時に左大腿顆上骨折に対して観血的整復内固定術を受け,10ヵ月後に感染をしたが,持続灌流にて抜去は行わず感染の沈静化と骨癒合が得られた.25歳時より酵素補充療法が開始され,30歳時に内固定材料の突出があり,感染も併発したため抜去術を受けた.現在,両松葉杖による歩行が可能であり,単純X線像でも僅かながら骨梁構造の改善がみられている.症例3:13歳女.7歳時より酵素補充療法を開始し,その後減量したところ両大腿骨頭壊死が出現した.投与量を元に戻し治療したところ,壊死巣は修復され股関節の破壊は回避され,現在も酵素補充療法継続中である
©Nankodo Co., Ltd., 2004