多発性骨髄腫診療の新時代を迎えて-診断と治療に吹き込む「新しい風」 多発性骨髄腫の合併症の管理
骨病変/局所病変の管理
中村 信元
1
,
安倍 正博
1徳島大学 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部生体情報内科学
キーワード:
Diphosphonates
,
高カルシウム血症
,
骨疾患
,
骨髄腫-多発性
,
MRI
,
腫瘍マーカー
,
生存率
,
脊髄圧迫
,
X線CT
,
癌性疼痛
,
Bortezomib
,
陽電子放射型断層撮影
,
骨痛
Keyword:
Bortezomib
,
Cancer Pain
,
Bone Diseases
,
Diphosphonates
,
Hypercalcemia
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Multiple Myeloma
,
Spinal Cord Compression
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Biomarkers, Tumor
,
Survival Rate
,
Positron-Emission Tomography
pp.274-281
発行日 2011年8月1日
Published Date 2011/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011312141
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・骨髄腫骨病変は、患者のQOLを大幅に低下させるだけでなく、放置すれば高カルシウム血症や脊髄圧迫などをきたし予後を悪化させる。・全身の骨単純X線写真(skeletal survey)で骨病変を評価する。MRIやPET/CTは病変の検出感度が高いため、これらを組み入れた評価が有用である。・骨病変の治療は、抗腫瘍療法が基本であるが、補助療法としてビスホスホネートの点滴投与を反復する。顎骨壊死や腎障害に対する予防策を行う。また、局所の疼痛に対し放射線照射や椎体形成術などが有用である。・高カルシウム血症は、進行例に出現する緊急性を要する病態である。初期には特徴的な症状がなく消化器症状や脱水症状からはじまり、腎不全や意識障害をきたす。
©Nankodo Co., Ltd., 2011