発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004071663
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小児の痙性疾患に合併した足部変形における手術的治療について報告した.20例30足を対象にし,全例脳性麻痺であり,麻痺型は両麻痺14例,片麻痺は6例であった.術前後の膝伸展位での足関節最大背屈角は,平均で術前-12.0°,術直後13.1°,最終観察時は7.8°であった.術前後のX線像で脛踵角は平均で術前85.1°,術直後は62.8°,最終観察時は66.3°であった.全例で踵接地歩行が可能となり,その後逆変形は1例もなかった.Baker変法は筋力低下が少ない状態で延長が可能であり,アキレス腱延長術に比べ術後早期から立位,歩行訓練が可能であるため,学齢期の手術方法として有用であると思われた.術後は装具装着の徹底やストレッチの指導など,長期にわたる経過観察が必要であると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2003