発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003252313
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症例1は68歳女で,右股関節の轢音を主訴とした.症例2は59歳女で,左変形性股関節症を主訴とした.両例ともセメントレス人工股関節全置換術(THA)の使用機種はHarris Galante porous(HGP)タイプで,カップはHGP IIであった.症例1はメタルメッシュを含めた臼蓋コンポーネントの破損を,症例2はポリエチレンライナーの破損と金属症を疑い,再置換術を施行した.1例は爪が破損し,1例は爪が起き上がっており,そのためポリエチレンライナーの固定性が低下して,急速な磨耗や破壊,脱転が生じたと考えられた.両例ともポリエチレンライナーの厚みが4,3mmと薄かったことが,破損の原因の一つと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2003