発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003185405
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
59歳男.誘因なく右股関節部痛を自覚し,疼痛が次第に増悪し,歩行困難となった.右腸骨骨腫瘍が疑われ,観血的生検術を行い,血管拡張型骨肉腫と診断された.X線で右腸骨に不規則で広範な溶骨性変化を認め,粒子線治療前後も基本的に変化を認めなかった.粒子線照射前のMRI所見で腫瘍を認めた.ブリプラチン,アドリアシン,メトトレキセート,オンコビン,イホマイド施行後,照射を行った.右股関節部に皮膚糜爛,潰瘍形成を認め,徐々に増悪し,潰瘍拡大,全身倦怠感のため入院した.多臓器不全,DICを疑い,FOY,γ-グロブリン製剤,ステロイド,広域抗生物質投与で治療を開始し,骨盤CTで.粒子線治療部にガス像貯留を認め,切開排膿緊急行った.周辺の硬化した病巣を切除し,右骨盤離断術を行った
©Nankodo Co., Ltd., 2003