発行日 2002年9月1日
Published Date 2002/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003019814
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59歳女.慢性腎不全による高カリウム血症,高血圧,肝機能障害,喘息があり通院中であった.51歳時に関節リウマチ(RA)を発症し,メソトレキセート(MTX)を投与していた.嘔吐による食欲不振が出現したため,脱水に対する点滴目的で入院した.心窩部痛があり,内視鏡検査で逆流性食道炎,胃炎の診断で内服加療を受けた.食欲不振,嘔吐は少しずつ軽決したが,頻脈発作,下腿を中心に多数の皮下出血斑が出現し,血液検査で汎血球減少を認めた.MTX,ロキソニン等の副作用を考え薬剤を中止し,グラン投与,血小板・濃厚赤血球等の輸血を行ったが,翌日より吐血し,循環不全となった.骨髄穿刺を行い血球貪食症候群と診断した.ステロイドパルス療法を開始したが効果なく,死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2002