発行日 2001年9月1日
Published Date 2001/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002054830
- 有料閲覧
- 文献概要
炎症活動期にあるリウマチ性多発筋痛症4例(男1,女3,64~72歳,平均67歳)のMRI像を検討した.発症から初診までは4~14週・平均7.5週であった.疼痛の初発部位は肩関節周囲2例,股関節周囲2例で,確定診断時は全例肩関節周囲に訴えがあった.MRI像において,全例に疼痛関節周囲の滑液包炎を認め,T1強調像で低,T2強調像で高信号を呈していた.肩関節周囲においては三角筋下滑液包炎,肩峰下滑液包炎,biceps tendonの腱鞘炎を,股関節周囲では腸腰筋滑液包炎及び転子部滑液包炎を認めた.足部の浮腫を合併していた1例では後脛骨筋腱の腱鞘炎を認めた.いずれの症例も少量の経口ステロイド療法で臨床症状は急速に回復し,治療開始後1ヵ月で3例に行ったMRIでは,滑液包炎は縮小或いは消退していた
©Nankodo Co., Ltd., 2001