発行日 2001年10月1日
Published Date 2001/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2002038292
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腰部脊柱管狭窄症,腰椎変性すべり症と腰椎不安定症の診断でCT撮影を施行した178症例(男98例・女80例,平均62.5歳)での椎間関節と椎間板の変性の有無について検討した.腰椎CT所見でL4/L5,L5/S1の椎間板内真空現象ありをV(+)群,なしをV(-)群に,椎間関節の変性程度をほぼ正常をF(-)群,関節裂隙が存在しているものをF(+)群,関節裂隙が存在していないものをF(+2)群に分け評価した.その結果,V(-)群の83例中23例,V(+)群の95例中57例が女であり,四肢の有痛性関節症を伴うものがV(-)群で44例,V(+)群で26例と有意にV(-)群に多かった.F(-)群,F(+)群,F(+2)群の3群間では,年齢平均(それぞれ52.8歳,60.2歳,69.3歳)のみが有意差を認めた.以上の結果から腰椎退行性変化の進行過程において椎間板の変性が比較的軽度でも椎間関節の破壊が進行する症例があり,それらは四肢の有痛性関節症を伴う症例は男で多いと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2001