発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2001150028
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発症時年齢が60歳以上のKienboeck病13例14手について検討した.12例(92.3%)が60歳代に発症した.女性が9例であった.利き手側の発症は11手(78.6%)で,発症時,手を過度に使用すると思われる農業,工員,山林労務に9例が従事していた.ulnar minus varianceは2手であった.骨粗鬆症は7手に認められた.非外科的治療を12手に行い,そのうち5手に装具による手関節の安静固定を行った.2手には腱球置換術を行った.2年以上の追跡調査の結果,carpal height ratio,Lichtman分類による病期は全例で進行を認めたが,臨床成績は非外科的および外科的治療ともに良好であった.高齢者のKienboeck病は,日常生活動作や職業にある程度の活動性をもっていることや骨粗鬆症の関与により発症することが考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2001