胆膵進行癌に対する外科治療戦略 膵
膵体尾部進行癌に対する最新のDP-CAR
北畑 裕司
1
,
岡田 健一
,
山上 裕機
1和歌山県立医科大学 外科学第2
キーワード:
膵切除
,
膵臓腫瘍
,
腹腔動脈
,
治療成績
Keyword:
Celiac Artery
,
Pancreatectomy
,
Pancreatic Neoplasms
,
Treatment Outcome
pp.754-758
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017324291
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膵癌に対する集学的治療の進歩に伴い,National Comprehensive Cancer Network(NCCN)ガイドライン2015年からは膵頭部領域と膵体尾部領域に細分された定義が用いられるなど,膵癌診療においてborderline resectable(BR)膵癌が注目されている.集学的治療を行うことで予後向上が期待できると考えられているが,その中心にあるのが外科的切除術である.膵切除における上腸間膜静脈・門脈浸潤合併切除術は,近年安全な術式として確立している.さらに膵癌に対する主要動脈合併切除も,手術手技の向上により近年報告が増加している.しかし,BR膵癌の治療において,術前,術後補助療法のレジメンや高難度,高侵襲手術のclinical benefitは,いまだ明らかになっていない.そのため,今後さらにBR膵癌の治療成績を検討し,日本から新しいエビデンスを発信していく必要がある.
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