膵癌の最新治療 Borderline resectable膵癌と術前化学療法
Borderline resectable膵癌の画像診断
上村 健一郎
1
,
村上 義昭
,
橋本 泰司
,
近藤 成
,
中川 直哉
,
佐々木 勇人
,
大毛 宏喜
,
末田 泰二郎
1広島大学 応用生命科学部門外科
キーワード:
MRI
,
腫瘍進行度
,
膵切除
,
膵臓腫瘍
,
X線CT
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Pancreatectomy
,
Neoplasm Staging
,
Pancreatic Neoplasms
,
Tomography, X-Ray Computed
pp.502-509
発行日 2015年5月1日
Published Date 2015/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015211904
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2015年版National Comprehensive Cancer Network Clinical Practice Guideline in Oncology(NCCN Guidelines)および米国膵臓学会,米国腹部放射線学会共同の膵癌画像報告に関するconsensus statementにおいて,切除可能境界膵癌(borderline resectable膵癌:BR-PC)の定義および画像診断報告テンプレートが提唱されている.BR-PCは,「膵頭部・鉤部病変」では,"総肝動脈合併切除再建や上腸間膜動脈周囲神経叢切除,門脈合併切除再建などの血管合併切除を伴う膵頭十二指腸切除術により,腫瘍残存なく切除できる可能性がある病変",「膵体・尾部病変」では,"腹腔動脈合併尾側膵切除(±門脈合併切除再建)により腫瘍を残存なく切除できる可能性がある病変"といえる.膵癌画像診断報告テンプレートを用い細目を評価することは,BR-PC画像診断の標準化を行うことを可能にし,集学的治療における効果判定ならびに臨床的判断の決定において肝要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015