ディベート 炎症性腸疾患の外科治療
回腸肛門吻合vs回腸嚢肛門管吻合 回腸肛門吻合
荒木 俊光
1
,
大北 喜基
,
藤川 裕之
,
廣 純一郎
,
問山 裕二
,
田中 光司
,
井上 靖浩
,
内田 恵一
,
毛利 靖彦
,
楠 正人
1三重大学 消化管・小児外科学
キーワード:
術後合併症
,
術後管理
,
大腸炎-潰瘍性
,
回腸嚢肛門吻合術
,
排便障害
,
発癌
Keyword:
Colitis, Ulcerative
,
Postoperative Care
,
Postoperative Complications
,
Proctocolectomy, Restorative
,
Carcinogenesis
pp.240-244
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014113915
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潰瘍性大腸炎に対して直腸粘膜抜去を合わせて行う回腸肛門吻合(IAA)は,回腸嚢肛門管吻合(IACA)と比較して難度が高い手術である.特に吻合にかかる緊張の点で,IAA施行時には適切な回腸の血管処理が要求される.二つの術式間で術後合併症の発生率や術後排便機能には明確な優劣はないとされる.一方で,残存直腸の炎症や,dysplasia,癌の予防や治療の観点からはIAAが有利である.患者にとって適切な術式を判断し,どちらの術式にも対応可能であることが求められる.
©Nankodo Co., Ltd., 2014