ディベート 炎症性腸疾患の外科治療
回腸肛門吻合vs回腸 肛門管吻合 回腸嚢肛門管吻合
杉田 昭
1
,
小金井 一隆
,
辰巳 健志
,
二木 了
,
黒木 博介
,
山田 恭子
,
荒井 勝彦
,
木村 英明
,
福島 恒男
1横浜市立市民病院 炎症性腸疾患センター
キーワード:
術後合併症
,
術後管理
,
大腸炎-潰瘍性
,
バルーン拡張法
,
回腸嚢肛門吻合術
,
外科的ステープリング
,
肛門管
,
手術時体位
,
排便障害
,
結腸貯留嚢
,
大腸切除
Keyword:
Anal Canal
,
Colitis, Ulcerative
,
Postoperative Care
,
Postoperative Complications
,
Surgical Stapling
,
Proctocolectomy, Restorative
,
Colonic Pouches
pp.245-250
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014113916
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潰瘍性大腸炎に対する回腸嚢肛門管吻合術は,肛門管上部のsensory zoneを温存して回腸嚢を肛門管上縁と器械吻合する方法で,double stapling techniqueを用いれば肛門管内での吻合が可能である.本術式は漏便が少なく,一期手術が可能であり術後quality of life(QOL)も良好であることから,潰瘍性大腸炎合併大腸癌(colitic cancer),再回腸嚢肛門吻合術が必要な症例などの回腸嚢肛門吻合術の適応例を除いて,幅広い症例に適応があると考えられる.術後は低い頻度であるが肛門管粘膜からの発癌の可能性があることから,定期的な内視鏡検査が必要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2014