消化器癌術後フォローアップ
消化器癌術後フォローアップにおける腫瘍マーカーの意義
今村 宏
1
,
川崎 誠治
1順天堂大学 肝胆膵外科
キーワード:
Alpha-Fetoproteins
,
Carcinoembryonic Antigen
,
術後管理
,
腫瘍再発
,
腫瘍マーカー
,
消化器腫瘍
,
鑑別診断
,
半減期
,
分類
,
CA-19-9抗原
,
Acarboxyprothrombin
,
腫瘍量
Keyword:
alpha-Fetoproteins
,
Carcinoembryonic Antigen
,
Diagnosis, Differential
,
Classification
,
Digestive System Neoplasms
,
Half-Life
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Postoperative Care
,
Biomarkers, Tumor
,
CA-19-9 Antigen
,
Tumor Burden
pp.1031-1038
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013323728
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消化器癌術後のフォローアップにおける腫瘍マーカーの役割としては,治療の効果判定と根治術後の再発の監視に分けられる.前者は術前に高値であったマーカーを対象として,術後マーカー値が正常域に復するかあるいは復さずに再上昇に転ずるかによって判断する.ただし多数点でマーカー値が測定されている場合には,マーカー値の減衰曲線から治療の効果を早期に判定することが可能となる.後者は主として術前に高値を示していたマーカーを対象とするが,術前陰性であったマーカーが再発時には上昇していることもあり,またマーカー値陰性と無再発が同義ではないことに注意が必要である.特に画像上で再発が同定されるより前にマーカー値の上昇を認める場合に臨床的な価値が高くなるが,マーカー値の上昇のみで再発と判定して治療を開始することは一般的に推奨されていない.
©Nankodo Co., Ltd., 2013