肝細胞癌update 2012
診断 肝細胞癌の腫瘍マーカー
今村 宏
1
,
川崎 誠治
1順天堂大学 肝胆膵外科
キーワード:
Alpha-Fetoproteins
,
肝細胞癌
,
腫瘍マーカー
,
ROC曲線
,
基準値
,
Acarboxyprothrombin
,
Glypican 3
,
GOLM1 Protein
Keyword:
alpha-Fetoproteins
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
ROC Curve
,
Reference Values
,
Biomarkers, Tumor
,
GPC3 Protein, Human
,
GOLM1 Protein, Human
pp.136-143
発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012133340
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現在本邦で臨床使用されている肝細胞癌の腫瘍マーカーはαフェトプロテイン(AFP)、AFP-L3、protein induced by vitamin K absence or antagonist-II(PIVKA-II)である。これらの診断能の優劣についての報告の結果はまちまちであるが、これらは相関のない互いに独立したマーカーであることを考えると、3マーカーの同時測定が診断能を上昇させると考えられる。これらのマーカーは脈管侵襲、肝内転移、あるいは低分化肝細胞癌の症例で高値を示すが、いずれかの病理的な因子に対する特異的な代替指標ではない。しかし、術前測定可能な予後予測因子としての役割は大きい。ほかにはGP3、GP73などが肝細胞癌のマーカーとして提唱されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2012