発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012198998
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症例1は67歳男で、糖尿病でインスリン治療中に左足背に潰瘍が出現し、水道水洗浄および食品用ラップで被覆するラップ療法で治療を行うも治癒傾向がみられなかった。創表面にはフィブリン塊様の白色壊死組織が付着し、常に滲出液が中等量認められた。クリティカル・コロナイゼーション創と判断し、ステロイド含有抗生物質軟膏塗布とラップ療法を併用したところ、1ヵ月後治癒した。症例2は81歳女で、透析アクセスとして右上肢の動脈表在化術後の創し開の治療目的で紹介入院となり、前医での消毒を中止し、水道水洗浄および食品用ラップで被覆するラップ療法に変更したが、膿性滲出液が持続し、創傷治癒遅延のため、ステロイド含有抗生物質軟膏塗布したところ、2週間で治癒した。症例3は53歳女で、熱湯で肩に2度熱傷を受傷したため、ステロイド含有抗生物質軟膏塗布し、非固着性吸収ドレッシング材で被覆したところ、9日後に治癒した。
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