肛門疾患治療の裏技、秘伝、奥義
裂肛 裂肛に対する側方皮下内括約筋切開術
下島 裕寛
1
,
田中 良明
,
伊東 功
,
松島 誠
1松島病院 大腸肛門病センター
キーワード:
局所麻酔
,
裂肛
,
括約筋切開術
,
肛門鏡
,
直腸肛門管内圧検査
Keyword:
Anesthesia, Conduction
,
Fissure in Ano
pp.972-977
発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011328982
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
裂肛の治療では、その多くが排便コントロールや坐剤・軟膏などの使用による保存的治療で改善をみるが、なかには症状を繰り返す症例や肛門潰瘍形成などの慢性化する症例があり、この場合は外科的処置が必要となる。特に再発を繰り返し機能的肛門狭窄例となった症例で、見張り疣、肛門ポリープなどの付随病変が目立たない症例に対しては側方皮下内括約筋切開術(lateral subcutaneous internal sphincterotomy:LSIS)が適応となる。LSISは比較的簡単な術式であるが、minor incontinenceや感染の危険性もはらんでおり、処置には十分な熟練が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011