発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011177980
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下部直腸病変に対し腹腔鏡手術が普及してきたが、超低位例や高度肥満例、狭骨盤例等では肛門側直腸操作・切離に関しては難易度が高く、時に縫合不全等のトラブルがみられる。そこで今回、著者らは超低位吻合となる反転法を採用し、良好な結果が得られたので、手技上のポイントを概説した。1)2007~2009年に反転法を14症例に施行し、4例でileostomyを省略したが、minor leakageを含めて縫合不全は1例も認められなかった。2)術後の排便状況についてアンケート調査を行なったところ、術後肛門機能評価を行った11例から回答があり、排便回数はほとんどが6回以下であった。3)Kirwan soiling classificationではGrade 1:2例、Grade 2:6例Grade 3:2例Grade 4:1例で、超低位例ということを考慮しても、従来の方法と大差はなく、患者の満足度は許容範囲内と考えられた。
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