発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011126062
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症例1:42歳女。25歳時に家族性大腸腺腫症(FAP:密生型)と診断され、29歳時に結腸全摘術、回腸直腸吻合術(IRA)を受けた。術後13年に回腸直腸吻合部付近の残存直腸粘膜に1型腫瘍を指摘され、腹会陰式直腸切断術(APR)を施行した。症例2:48歳男。30歳時に上行結腸癌合併のFAP(密生型)と診断され、結腸全摘術、IRAを受けた。術後18年に残存直腸に多発性ポリープを認め、開腹術を行い切除標本中に2型腫瘍を2ヶ所確認し、APRを施行した。症例3:47歳男。26歳時にFAPと診断され、結腸全摘術、IRAを受けた。排便時にポリープが脱出するようになり、術後21年にAPRを施行し、歯状線直上に2型腫瘍を認めた。症例4:62歳男。20歳時にFAPと診断され、左側結腸部分切除術を施行された。36歳時に多量下血を来たし、残存結腸切除、IRAを受けた。その後は年1~2回の割合で残存直腸のポリープに対し内視鏡的切除術を行っていたが、初回手術後42年に残存直腸内にIIa+IIc病変を指摘され、APR施行となった。病理診断はadenomaであった。
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