発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010155756
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70歳男。直腸脱にて2回の経会陰的手術歴があった。手拳大の脱肛を主訴に受診し、排便造影検査にて完全直腸脱と診断し、腹腔鏡下直腸固定術を施行した。術後合併症はなく退院したが、約半年後より脱肛を認めるようになった。排便造影検査では直腸の固定は良好で、肛門付近の粘膜部分のみ約3cmが脱出したと考え直腸粘膜脱と診断した。治療は患者希望により硫酸アルミニウムカリウム・タンニン酸注射液(ALTA)を用いた硬化療法を選択し、仙骨硬膜外麻酔下に右側臥位にて多点法で施行した。合併症はなく、28ヵ月経過現在まで再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2010