発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010155757
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68歳女。夕食後より上腹部痛、嘔吐、痛みが出現・増強した。血液検査でWBC上昇、黄疸、肝胆道系酵素の上昇を認め、腹部超音波では胆嚢壁の腫大、肝内胆管の拡張を認めた。胆嚢軸捻転を疑い、絶飲食、抗生物質投与で保存的加療を行ったが、発熱、腹痛の増強を認めた。腹部CT検査で胆嚢は膵前面、胃肺側に存在しており、経皮経肝胆嚢ドレナージおよび内視鏡的逆行性胆管造影では総肝管に胆嚢の圧排による狭窄像を認めた。胆道ドレナージにて症状、検査所見は改善したが、捻転およびヘルニアの改善はなく、胆嚢摘出術を行った。摘出標本の粘膜面に壊死所見はなかった。術後経過は良好で、術後9日目に退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2010