外科における先進医療と高度医療
門脈圧亢進症に対する経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術
金沢 秀典
1
,
楢原 義之
,
中塚 雄久
,
坂本 長逸
1日本医科大学 消化器内科
キーワード:
肝性脳症
,
術後合併症
,
食道胃静脈瘤
,
生存率
,
破裂-自然
,
腹水症
,
門脈圧亢進症
,
治療成績
,
経頸静脈的肝内門脈系短絡術
Keyword:
Ascites
,
Esophageal and Gastric Varices
,
Hepatic Encephalopathy
,
Hypertension, Portal
,
Postoperative Complications
,
Rupture, Spontaneous
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Portasystemic Shunt, Transjugular Intrahepatic
pp.637-642
発行日 2009年6月1日
Published Date 2009/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009214498
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経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術(TIPS)は開腹することなく肝内に8mm程度の門脈大循環シャントを形成する手技であり、術後門脈圧は約50%低下する。主な適応は内視鏡治療抵抗性の食道静脈瘤破裂、難治性腹水、難治性肝性胸水などである。特に難治性腹水、肝性胸水においては胸腹水の改善は高率であり、患者の生存率を延長する。シャント狭窄、肝性脳症が問題点であるが、慎重な経過観察、内科的治療によりコントロール可能である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009