肝臓を診る-肝臓病のキモ 肝疾患各論
門脈血行異常症(肝内血行異常) 門脈圧亢進,でも肝硬変ではなさそう
赤星 朋比古
1
,
橋爪 誠
1九州大学 大学院先端医療医学
キーワード:
インターベンショナルラジオグラフィー
,
Budd-Chiari症候群
,
食道胃静脈瘤
,
ステント
,
生検
,
脾臓摘出術
,
脾動脈
,
門脈圧亢進症
,
血管形成術
,
脾動脈塞栓術
,
門脈閉塞症
Keyword:
Biopsy
,
Esophageal and Gastric Varices
,
Budd-Chiari Syndrome
,
Hypertension, Portal
,
Splenectomy
,
Splenic Artery
,
Stents
,
Radiography, Interventional
,
Angioplasty
pp.1155-1162
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017264377
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特発性門脈圧亢進症(IPH)は,肝硬変はないのに著明な脾腫と拡張した左胃静脈を特徴とする.肝外門脈閉塞症(EHO)には原発性と続発性があり,続発性には門脈血栓によるものがある.EHOでは肝門部での求肝性側副血行路を伴うことが多い.Budd-Chiari症候群には急性型と慢性型があり,急性型は予後不良である.Budd-Chiari症候群とIPHは国の難病に指定された特定疾患であり,認定基準を満たせば公費の対象となる.IPH,EHO,Budd-Chiari症候群のいずれも,静脈瘤出血が予後を大きく左右する.
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