外科医が知っておくべきウイルス肝炎の最新治療
劇症肝炎のupdate
持田 智
1
1埼玉医科大学 消化器内科・肝臓内科
キーワード:
肝炎-劇症
,
肝臓移植
,
分類
,
Lamivudine
,
肝不全
,
診療ガイドライン
Keyword:
Classification
,
Liver Transplantation
,
Practice Guidelines as Topic
,
Liver Failure
,
Lamivudine
pp.366-371
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009143153
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わが国の劇症肝炎は欧米の劇症(急性)肝不全とは概念が異なる。最近の症例に関する全国集計では、B型肝炎ウイルス(HBV)キャリアおよび基礎疾患を有する症例が増加する傾向にあることが明らかになった。抗ウイルス療法、人工肝補助などの治療体系は確立されているが、内科的治療による救命率は亜急性型、特にHBVキャリア例と自己免疫性例では低率であるのが現状である。これら症例の救命には肝移植が必須である。厚生労働省研究班は肝移植適応ガイドラインを改変しており、今後はその有用性の検証が課題となる。
©Nankodo Co., Ltd., 2009