術後胆道合併症の防止とその対策
悪性疾患 膵頭十二指腸切除
羽鳥 隆
1
,
藤田 泉
,
今泉 俊秀
,
山本 雅一
1東京女子医科大学 消化器外科
キーワード:
医学用イラストレーション
,
術後合併症
,
膵頭十二指腸切除
,
総胆管造瘻術
,
胆管炎
,
胆汁うっ滞
,
肝内結石症
,
経皮経肝胆道ドレナージ
,
吻合部狭窄
,
縫合不全
Keyword:
Cholangitis
,
Choledochostomy
,
Cholestasis
,
Medical Illustration
,
Postoperative Complications
,
Pancreaticoduodenectomy
pp.938-942
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008318956
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膵頭十二指腸切除後の胆道合併症には、胆管空腸吻合縫合不全を代表とする術後早期合併症と胆管炎などの胆道感染症を代表とする術後晩期合併症がある。術後早期合併症に対しては、胆管の十分な血流保持に留意しながら胆管空腸吻合を確実に行うことや胆管損傷に留意することで縫合不全を防止することが可能であった。術後晩期合併症に対しては、確実な吻合や十分な吻合径を確保するための胆管空腸吻合法の工夫による吻合部狭窄の防止や、再建空腸の長さを適度にすることで屈曲などによる胆汁うっ滞の防止に努めることで胆道感染症の軽減が可能であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008