膵頭十二指腸切除術(PD)をめぐる諸問題
膵空腸吻合no stent法の適応と結果
羽鳥 隆
1
,
福田 晃
,
杉木 孝章
,
松浦 裕史
,
藤田 泉
,
今泉 俊秀
,
山本 雅一
1東京女子医科大学 消化器外科
キーワード:
医学用イラストレーション
,
術後合併症
,
膵空腸吻合術
,
膵臓腫瘍
,
膵頭十二指腸切除
,
膵瘻
,
縫合法
,
治療成績
Keyword:
Medical Illustration
,
Pancreatic Fistula
,
Pancreatic Neoplasms
,
Pancreaticojejunostomy
,
Postoperative Complications
,
Suture Techniques
,
Treatment Outcome
,
Pancreaticoduodenectomy
pp.924-928
発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007337351
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膵空腸吻合no stent法は、膵被膜実質と空腸漿膜筋層(外層)、膵実質を含む膵管と空腸全層(内層)との2層縫合である。内層の縫合では細い(6-0,5-0)無傷針吸収性モノフィラメント糸で確実に縫合する、外層の縫合では膵被膜を確実に拾う、膵断端血流障害を最小限に抑え膵実質損傷を避けるため両者が密着する程度に縫合する、などが本法の要点である。膵液瘻を含めた術後早期合併症の頻度はstent法と差がなく、膵空腸吻合no stent法は膵頭十二指腸切除術後における有用な膵消化管再建法である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007