膵癌の外科治療は進歩したか
補助療法 術前重粒子線治療の将来性
山田 滋
1
,
原 竜介
,
柳 剛
,
安田 茂雄
,
加藤 博敏
1放射線医学総合研究所重粒子医科学センター病院
キーワード:
膵臓腫瘍
,
生存率
,
治療成績
,
ネオアジュバント療法
,
重粒子線治療
Keyword:
Pancreatic Neoplasms
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Neoadjuvant Therapy
,
Heavy Ion Radiotherapy
pp.655-659
発行日 2008年6月1日
Published Date 2008/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008227110
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膵癌に対する治療は外科的切除が主流であるが、切除例の5年生存率は約18%と低く、消化器癌の中でもっとも治療成績がわるい。現在までに手術あるいは化学療法併用など数多くの放射線治療が試みられてきたが、膵癌は従来の放射線治療には抵抗性でありさらに放射線感受性の高い消化管に周囲を囲まれていることより、十分な治療効果を得ることができなかった。重粒子線の特徴は優れた線量分布と高い殺細胞効果を有することである。本稿では、われわれが施行している膵癌に対する術前重粒子線治療の現状を紹介する。
©Nankodo Co., Ltd., 2008