膵癌update 2012
治療 最新の膵癌粒子線治療
新関 亮
1
,
松本 逸平
,
寺嶋 千貴
,
白川 幸代
,
外山 博近
,
浅利 貞毅
,
味木 徹夫
,
福本 巧
,
村上 昌雄
,
具 英成
1神戸大学 肝胆膵外科
キーワード:
膵切除
,
膵臓腫瘍
,
ネオアジュバント療法
,
Gemcitabine
,
重粒子線治療
,
放射線化学療法
Keyword:
Pancreatectomy
,
Pancreatic Neoplasms
,
Neoadjuvant Therapy
,
Chemoradiotherapy
,
Heavy Ion Radiotherapy
,
Gemcitabine
pp.530-534
発行日 2012年5月1日
Published Date 2012/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012223267
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粒子線は従来の放射線に比べて、優れた線量分布と高い生物学的効果比を有している。われわれは兵庫県立粒子線医療センターと連携して、膵癌に対する粒子線治療を行ってきた。術前粒子線照射の第I/II相試験では、50GyEまでの安全性とともに、十分な局所効果を得るためには線量の増量が必要であることが示された。局所進行膵体尾部癌に対しては、スペーサー留置術によって腫瘍と腸管の距離を確保し、根治線量の照射と強力な局所効果を得ることができた。今後は局所進行膵癌に対する化学療法併用粒子線治療と、切除可能膵癌に対する術前粒子線照射を基軸とした集学的治療戦略の確立をめざす。
©Nankodo Co., Ltd., 2012