Surgical site infection(SSI)と創傷治癒
Surgical site infection(SSI) 外科における感染対策の基本的考え方
星野 明弘
1
,
針原 康
,
小西 敏郎
1NTT東日本関東病院 外科
キーワード:
抗感染剤
,
手術創感染
,
集団サーベイランス
,
EBM
,
予防的抗菌剤投与
Keyword:
Anti-Infective Agents
,
Population Surveillance
,
Surgical Wound Infection
,
Evidence-Based Medicine
,
Antibiotic Prophylaxis
pp.243-246
発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008126291
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術後感染症の発症の有無は、術後経過を左右する重要な問題であり、一度術後感染症が起こると入院期間が延長し、医療費が増大し、DPCなどの包括医療制度では経営面でも大きな負担となる。さらには患者の手術満足度を損なうことにもなりかねない。外科における感染対策の基本的考え方として、従来からの慣習にとらわれることなく、EBMで確立された結果を理解し、それを基本として感染予防・対策・治療を行っていくことが重要である。また、周術期の感染予防・対策は外科医だけの力では不十分であり、感染対策チーム(ICT)などの感染対策の専門家へのコンサルテーション、surgical site infection(SSI)サーベイランス、さらには医療に従事する関係者への感染対策に関する教育も重要である。以上のことを踏ま1、外科における感染対策の基本的考え方について述べる。
©Nankodo Co., Ltd., 2008