Surgical site infection(SSI)と創傷治癒
Surgical site infection(SSI) SSIからみた手術時手洗い法
深田 民人
1
,
藤井 昭
1鳥取県立厚生病院
キーワード:
Ethanol
,
Chlorhexidine
,
Cresols
,
Povidone-Iodine
,
手術創感染
,
集団サーベイランス
,
手洗い
Keyword:
Ethanol
,
Chlorhexidine
,
Cresols
,
Hand Disinfection
,
Population Surveillance
,
Povidone-Iodine
,
Surgical Wound Infection
pp.261-265
発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008126295
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2004年5月1日~2005年4月30日の1年間と2006年5月1日~2006年10月31日の6ヵ月間に、当院外科病棟で手術を受けた全患者999例のうち、CDCの定義による清潔創および準清潔創の859例を対象として、手術時手洗い法を変更してSSIサーベイランスを行った。2004年5月1日から6ヵ月間はスクラビング法で、2004年11月1日からおよび2006年5月1日からの6ヵ月間はそれぞれラビング法で行い、SSI発生率を比較・検討した。その結果、統計学的有意差はないがスクラビング法での感染発生率7.3%に対し、ラビング法では4.9%と感染発生率の低下が認められた。その要因は準清潔創の消化器手術での感染発生率の低下で、いわゆる見張り効果によるものと考えられる。SSI発生率の面でラビング法は従来のスクラビング法と同等であり、手術時手洗い法として積極的に導入されてよいと考える。
©Nankodo Co., Ltd., 2008