膵頭十二指腸切除術(PD)をめぐる諸問題
再建法による幽門輪温存PD後胃排出遅延の有無 運動生理学的エビデンスより
中村 雅史
1
,
田邊 麗子
,
高畑 俊一
,
山口 幸二
,
田中 雅夫
1九州大学 大学院臨床・腫瘍外科
キーワード:
術後合併症
,
消化不良
,
膵臓腫瘍
,
胃内圧測定
,
十二指腸空腸吻合術
,
幽門輪温存膵十二指腸切除
Keyword:
Dyspepsia
,
Pancreatic Neoplasms
,
Postoperative Complications
pp.897-903
発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007337347
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幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PPPD)は、長期的に体重減少が少ないことに加え通常の膵頭十二指腸切除術(PD)と比較しても遠隔成績に有意差がないことより、近年、膵頭部領域癌でも広く行われるようになってきている。しかしながら、合併症として術後早期の胃排出遅延がしばしば認められる。今回われわれは、PPPDにおける再建法として十二指腸空腸吻合を結腸前で行うことによる胃排出遅延の防止効果を、灌流カテーテルを用いた胃内圧測定により生理学的に検証した。
©Nankodo Co., Ltd., 2007