発行日 2001年9月1日
Published Date 2001/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002073832
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74歳女.全身倦怠感と黄疸を主訴とし,肝機能異常,胆道系酵素の上昇を認め,腫瘍マーカーではCA19-9,IAP,SPan-1の高値を認めた.膵頭部癌の診断で幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行したが,術後に悪心,嘔吐,心窩部痛を認めた.26病日に上部消化管透視にて拡張した胃と肥大した胃襞に血性胃液を認め,急性胃炎を伴う排出遅延と診断し,rebamipide,omeprazole,erythromycinの投与を開始した.心窩部痛は劇的に軽快し,悪心,嘔吐も認めなくなり,39病日に透視にて胃収縮,造影剤の排出良好を確認した
©Nankodo Co., Ltd., 2001