発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006218616
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常に露出された前頸部に手術創を置く甲状腺手術において,衣類で隠れる位置に切開創のはいる内視鏡手術は整容面できわめて有用性が高い.女性に多い疾患であることから,今後その需要はさらに増していくものと思われる.一方,易出血性の実質臓器で,重要神経,血管が近接する甲状腺に対する内視鏡手術は,既存腔のない前頸部に新たに操作腔を作成し狭いスペースで手術操作を行うことから高度な技術を要する.良性および悪性腫瘍,Basedow病が対象疾患となるが,各疾患の手術適応と限界を冷静に見極め,外科的治療の本来の目的を見失わないことを考慮しつつ内視鏡手術に臨む必要がある
©Nankodo Co., Ltd., 2006