発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006093112
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内視鏡的胆道ステント留置術やステント閉塞における対処としてのスイングチップの有用性を検討した.悪性胆道閉塞計40例(胆管癌あるいは膵頭部癌)における内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)にスイングチップを使用した.うち20例はERCPに引き続き胆道ステントを挿入した.また,ステント閉塞による胆道ドレナージ,ステント追加挿入目的の計20例にもスイングチップを用いた.通常のERCPカテーテルにて,ステント挿入あるいは閉塞にて処置を施行した32例では成功率は84%であった.スイングチップ使用では肝門部胆管癌でステント追加挿入ができなかった2例を除く38例に成功し,成功率は95%であった.スイングチップ使用前後の成功率の比較では,全体では84%と95%で有意差は認めなかった.しかし,肝門部胆管癌に限るとスイングチップ使用前の成功率は20%(5例中1例),使用後では75%(8例中6例)となり,成功率は上昇する傾向を示した
©Nankodo Co., Ltd., 2006