発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005191730
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69歳男.主訴は歩行困難,構音障害,眼の焦点が合いにくい,首がだるく頭部を支えづらいなどの筋力低下症状.誘発筋電図では低頻度刺激で軽度のwaning現象を,高頻度刺激で著明なwaxing現象を認め,Lambert-Eaton筋無力症候群(LEMS)と診断した.腹部CTでは膵尾部が軽度に腫脹しており,腹部MRIでは膵尾部に長径4cm大の病変があり,膵尾部癌を合併した筋無力症候群と診断して開腹手術を施行した.手術所見で膵尾部に径約4cm大の弾性~石様硬の腫瘤を認め,膵体尾部切除を施行した.術後左横隔膜下膿瘍を来たしたが,洗浄ドレナージにて軽快した.術後2年6ヵ月現在再発なく生存中であるが,LEMSの症状は次第に増悪している
©Nankodo Co., Ltd., 2005