発行日 2001年7月1日
Published Date 2001/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2001259074
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75歳男.下肢筋力低下と湿性咳嗽の精査加療目的で入院した.気管支鏡下の擦過細胞診で肺小細胞癌と診断した.右正中神経に最大刺激を加えて母指球筋から反復誘発筋電図を記録したところ,低頻度刺激でwaning,高頻度刺激でwaxingを認め,Lambert-Eaton症候群と診断した.家族の希望により肺小細胞癌には直接的な治療を行わなかった.筋力低下にはguanidine,calcium L-aspartateを投与し,軽介助下に歩行可能となった.投与開始3ヵ月後に肺炎を併発した.抗生物質により肺炎は軽快したが,両下肢の廃用性筋萎縮が進行して起立歩行不可能となった.肺癌の進行に伴う呼吸不全で死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2001