発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004145221
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67歳女.主訴は下腹部痛.転倒した際に下腹部部を強打し,腹部CT所見で左骨盤腔内に辺縁・整,内部均一なlow densityな腫瘤が認められた.腹部MRI所見で左骨盤腔内にT1でlow intensity,T2でhigh intensityな腫瘤が認められた.婦人科を受診したところ卵巣嚢腫疑いの診断を受けた.開腹すると卵巣は異常を認めず,後腹膜に腫瘍が認められた.周囲との剥離は容易であった.内容液は14ml,漿液性でCA125 2500U/mlであった.病理組織所見で嚢胞壁は結合組織よりなり,一層の扁平化したmesotheliumが認められた.後腹膜腔にあり解剖学的に他臓器と関係を認めず,内容液の性状よりHandfield-Jonesの文献から後腹膜漿液性嚢腫と診断された
©Nankodo Co., Ltd., 2003