発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004145202
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膵縮小手術における著者等の膵鉤部切除術について,その手技と成績を示し,適応についても述べた.対象は8例(IPMA 3例,IPMC 5例)で,術後膵液瘻を3例(37.5%),胃うっ滞を4例(50%)に認め,1例は永久瘻化したため再手術にて膵体尾部切除を行った.切除断端は4例(50%)で陽性となり,局所的な切除の限界を示した.一方,主たる対象疾患である分枝型のIPMTを中心に,画像,病理学的な背景をもとに手術適応について考察したが,とりあえず腫瘍径が25~30mm以上で,主膵管の拡張が軽度で,分枝基部が4mm以下の症例と判断された.しかし,年齢や画像の他の条件に応じた適応が今後とも積極的に認められる余地があると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2003