発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003163848
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左葉をグラフトとする生体肝移植の肝静脈再建について述べた.再建における留意点は,静脈径の著しい差や肝再生に伴うねじれによって生じうるoutflow blockをいかに回避するかである.まず,バックテーブルで必要に応じたグラフトの静脈形成を行う.一方,その静脈径に見合った肝静脈をレシピエント側で準備する.吻合には,術後における肝静脈吻合部狭窄を防ぐために,結節縫合と連続縫合を併用している.また静脈系の血流は,閉腹時のグラフトの位置や相対的に大きなグラフトを移植したさいの腹腔内での圧迫による影響を受けやすいため,カラードプラ超音波検査によって閉腹時に血流を確認することも重要である
©Nankodo Co., Ltd., 2003