発行日 2001年12月1日
Published Date 2001/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002172153
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過去約16年間に筆者らが手術を行った大腸憩室症患者75症例(男58例・平均47.0歳,女17例・平均53.1歳)について検討した.その結果,年齢分布は18~86歳に亘り,平均48.4歳で,最も頻度が高かったのは40歳代の21例であった.性別では男に多く,女の平均年齢の方が高かった.憩室の発症部位は右側型が61例に対して左側が14例と右側に多く,平均年齢は右側が45.0歳,左側が63.1歳で左側が高齢であった.術式は術前診断が虫垂炎の疑いの16例中15例は,術中肉眼的に憩室炎であることを確認後に,虫垂切除腹腔ドレナージ11例,回盲部切除3例,右半結腸切除1例を行った.術前診断が憩室炎の35例には右半結腸切除19例,回盲部切除12例,上行結腸切除3例,左半結腸切除1例を行った.重篤な合併症は遊離穿孔と腹膜炎を伴った膿瘍形成で,左側例に多く発生しており,主な緊急手術の適応であった.憩室炎の診断および虫垂炎との鑑別にはCTおよび超音波検査が有用であった
©Nankodo Co., Ltd., 2001