発行日 2001年3月1日
Published Date 2001/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2001198427
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造血幹細胞を癌治療に応用しようという試みは,まず血液系腫瘍に対する大量化学療法に併用する骨髄移植に代わるものとして開始された.適当な薬剤の投与により末梢血中に動員される,或いは臍帯血中に比較的多数存在する造血幹細胞には,種々の利点があり,現在その用途は徐々に広まりつつある.これを一歩進めた方法として,造血幹細胞に薬剤耐性遺伝子を導入し,更に大量の化学療法を可能とする方法についても検討されている.又,これらと違ったアプローチとして,造血幹細胞を適当な刺激により必要な種類の血球系細胞に分化させ,それを癌治療に応用しようとする方法も検討されている.その中でも,樹状細胞を利用した癌治療に重点をおいて解説した
©Nankodo Co., Ltd., 2001