臨床経験
脱落膜様胸膜中皮腫
西川 敏雄
1
,
高橋 正彦
,
森 雅信
,
上川 康明
,
藤井 千登勢
,
井上 文之
1井上病院 呼吸器外科
キーワード:
Cisplatin
,
胸膜腫瘍
,
腫瘍多剤併用療法
,
細胞診
,
職業性曝露
,
中皮腫
,
致死的転帰
,
Pemetrexed
,
胸部CT
Keyword:
Pemetrexed
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Cisplatin
,
Cytodiagnosis
,
Mesothelioma
,
Pleural Neoplasms
,
Occupational Exposure
,
Fatal Outcome
pp.214-217
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016152990
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64歳男。検診の胸部X線像にて両側胸壁肥厚と左胸水を指摘され、当院紹介となった。胸部CTでは左胸膜の肥厚と小結節、左胸水を認め、縦隔および鎖骨上リンパ節の腫大もみられた。胸水細胞診・免疫染色所見より、stage IVの脱落膜様胸膜中皮腫と診断し、cisplatin、pemetrexed sodium hydrateによる化学療法を6コース施行した。以後はpemetrexed sodium hydrateによる維持療法を行い、化学療法開始10ヵ月後にPDとなった。その後はgemcitabine hydrochloride、vinorelbine ditartrateによる化学療法を施行するも病状が徐々に悪化し、治療開始約1年8ヵ月後に死亡した。
©Nankodo Co., Ltd., 2016