発行日 2011年6月1日
Published Date 2011/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011288480
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弓部大動脈置換術後に胸腹部大動脈置換術(distal aortic repair)を施行した17例を対象に、その成績を検討し、更に低体温循環停止(DHCA)下にopen proximal吻合を必要とした5例[OP(+)群]と遠位弓部で大動脈遮断が可能であった12例[OP(-)群]に分けて比較検討した。その結果、1)全例、死亡例はなく耐術し、予め二期手術を予定していたものは8例で、残りの9例は弓部置換時にdistal aortic repairの適応となる病変は認められなかった。2)DHCAにおいてOP(+)群は体外循環時間が有意に長く、対麻痺や腎不全といった重篤な合併症が認められた。一方、OP(-)群は出血や再開胸などを認めるも、重篤な合併症は認められなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011