胸部大動脈瘤に対するステントグラフト法の工夫
胸部大動脈瘤 胸部ステントグラフト内挿術における動脈アクセスの問題点と対策
角浜 孝行
1
,
東原 宣之
,
数野 圭
,
大谷 則史
,
笹嶋 唯博
1新日鐵室蘭総合病院 心臓血管外科
キーワード:
カテーテル法
,
ステント
,
動脈瘤-解離性
,
大動脈瘤-胸部
,
動脈瘤-偽性
,
動脈瘤破裂
,
ステントグラフト内挿術
Keyword:
Catheterization
,
Aneurysm, Dissecting
,
Stents
,
Aneurysm, False
,
Aneurysm, Ruptured
,
Aortic Aneurysm, Thoracic
pp.26-29
発行日 2011年1月1日
Published Date 2011/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011103424
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胸部ステントグラフト内挿術(TEVAR)における動脈アクセスの問題点とその対策について検討した。TEVAR 34例について検討した。すべての症例でTEVARを完遂したが、8例にアクセスルート確保のため、なんらかの付加手技を要した。人工血管置換術の4例中、末梢吻合部位が総腸骨動脈の2例は、CT上、口径が十分であるにもかかわらず、シース挿入が困難であったためバイパスを要した。また、残りの1例はイントロデューサーシースを大動脈に留置できなかったため、やむをえずシースを腸骨動脈にとどめた状態でデリバリーした。一方で大腿動脈に吻合されていた2例については、人工血管脚をアクセスルートとして使用可能であった。Talentの1例で2本目のデリバリーカテーテル挿入が困難となり、腸骨-大腿動脈バイパスを作成して手技を完遂した。2例に、アクセスルートの内膜損傷によって術後にPTA・ステント留置を行った。
©Nankodo Co., Ltd., 2011