胸腔鏡補助下肺癌肺切除の適応、アプローチとその成績
手技別の検討 胸腔鏡補助下肺癌肺切除の手術成績 アプローチによって患者満足度はかわるのか
八柳 英治
1
,
松田 佳也
,
草島 勝之
1帯広病院 呼吸器外科
キーワード:
C-Reactive Protein
,
開胸術
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
白血球計数
,
患者の満足度
,
治療成績
,
ビデオ下胸腔鏡手術
,
視覚アナログ尺度
Keyword:
C-Reactive Protein
,
Leukocyte Count
,
Lung Neoplasms
,
Pneumonectomy
,
Thoracotomy
,
Treatment Outcome
,
Patient Satisfaction
,
Thoracic Surgery, Video-Assisted
,
Visual Analog Scale
pp.316-320
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009178877
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2005年10月~2008年10月に行った原発性肺癌手術例を胸腔鏡補助下手術(VATS)42例(Va群:平均年齢66.9歳)、胸筋温存開胸43例(Ms群:平均年齢44.8歳)、後側方開胸10例(Pl群:平均年齢67.7歳)に分け、術後の白血球数(WBC)とCRP、肺活量(VC)の低下率に加え視覚アナログ尺度(VAS)を用いて術後疼痛と手術満足度を評価した。Va群・Ms群のWBCとCRPおよびVASの値はPl群に比べ術後3ないし7日目までは有意に低値であったが、14日目にはその差が消失していた。また、退院時の満足度・術後VCの低下率はアプローチによる差を認めなかった。VATSと開胸術の侵襲性の差は限られた期間で消失し、患者の手術満足度もアプローチによる影響を受けなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009