特集 Physical Examinationを身につける
診る 成人先天性心疾患はこう診る
坂本 一郎
1
1九州大学 大学院医学研究院循環器内科学
キーワード:
Fallot四徴症
,
術後合併症
,
触診
,
心室中隔欠損
,
心臓疾患-先天性
,
心臓聴診法
,
心房中隔欠損
,
大血管転位症
,
Fontan手術
,
視診
,
房室中隔欠損
Keyword:
Heart Defects, Congenital
,
Heart Septal Defects, Atrial
,
Heart Septal Defects, Ventricular
,
Heart Auscultation
,
Palpation
,
Postoperative Complications
,
Transposition of Great Vessels
,
Tetralogy of Fallot
,
Fontan Procedure
pp.221-225
発行日 2018年3月9日
Published Date 2018/3/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2018126105
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
「成人先天性心疾患(adult congenital heart disease:ACHD)」は、「弁膜症」と同じように、複数の疾患を含んだカテゴリーであり、含まれる疾患の数では弁膜症よりも遥かに多い。また、疾患数が多いことに加えて、成人の手術後症例では、遺残症・続発症・合併症といった、小児期には認めなかった異常を認めるようになっており、より病態が複雑化している。心エコー・CT・MRIといった画像診断技術の進歩は著しく、複雑な疾患であればあるほど、このようなモダリティが有用であることは間違いない。しかし、どのモダリティを使用してどんなことを評価するかは、外来での問診と診察なしにはありえない。ACHDにはまれな疾患も多く含まれるため、すべての疾患を解説することは誌面の都合上難しい。本稿では最初に総論を述べた後に、ACHDに含まれる疾患を大きく単純心奇形・複雑心奇形に分けて、そのうち代表的な疾患について各論で解説をしたい。
Copyright© 2018 MEDICAL VIEW CO., LTD. All rights reserved.