発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008148988
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63歳女。鼻出血で耳鼻科通院中であり、以前Rendu-Osler-Weber病の診断を受けたことがあった。全身倦怠感、労作時呼吸困難を主訴に当院内科を受診し、右不全麻痺を認めたため頭部CT・MRIを施行したところ、左前頭葉に脳膿瘍を認めた。当院脳外科にて膿瘍ドレナージが行われ、内容液の細菌培養でPeptostreptococcusが検出された。さらに脳膿瘍の精査目的で撮影した胸部CTにて肺野に異常陰影を認め、当科紹介となった。胸部X線で左中肺野に境界明瞭な結節影があり、胸部CTにて左S5に径3cmの境界明瞭な、よく造影される結節影を認め、径8mmの流入動脈と流出静脈を認めた。左S5単発の肺動静脈瘻の診断で、楔状肺部分切除術を施行した。術後経過は良好で、第10病日に退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008