心・肺移植後の合併症
肺移植 肺移植後のウイルス感染症
陳 豊史
1
,
青山 晃博
,
岡本 俊宏
,
高橋 鮎子
,
里田 直樹
,
藤永 卓司
,
庄司 剛
,
阪井 宏彰
,
松本 いずみ
,
和田 洋巳
,
板東 徹
1京都大学 大学院呼吸器外科
キーワード:
Aciclovir
,
Vidarabine
,
ウイルス性疾患
,
サイトメガロウイルス感染症
,
多剤併用療法
,
肺移植
,
肺気腫
,
肺腫瘍
,
リンパ増殖性疾患
,
Foscarnet
,
Ganciclovir
,
リンパ脈管筋腫症
,
Epstein-Barrウイルス感染症
,
Rituximab
,
術後感染症
Keyword:
Rituximab
,
Acyclovir
,
Cytomegalovirus Infections
,
Drug Therapy, Combination
,
Lymphoproliferative Disorders
,
Lung Neoplasms
,
Pulmonary Emphysema
,
Vidarabine
,
Virus Diseases
,
Ganciclovir
,
Lung Transplantation
,
Lymphangioleiomyomatosis
,
Foscarnet
,
Epstein-Barr Virus Infections
pp.982-987
発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2007346101
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症例1:52歳男性。肺気腫による呼吸不全に対し脳死左片肺移植を行い、術後3ヵ月目からEpstein-Barrウイルス(EBV)血症を示した。EBV-PCRの急上昇とともに全身のリンパ節腫脹を認め、生検にて移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)との診断を得た。Rituximab投与にて良好に経過し、治療後1年半以上経過現在、再発徴候は認めていない。症例2:38歳男性。肺気腫による呼吸不全に対し脳死両側肺移植を行い、術後4ヵ月のCTで両肺に多発結節を認めた。エコーガイド下生検にてpolymorphic PTLDとの診断を得た。Rituximab投与にて良好に経過し、治療後2年経過現在、再発徴候は認めていない。なお経過中、末梢血中のEBV-PCRは全て陰性であった。症例3:24歳女性。肺リンパ脈管筋腫症による呼吸不全に対し両側生体肺葉移植を行い、術後10週目からサイトメガロウイルス(CMV)血症を示した。Ganciclovir(GCV)投与を開始してもHRP-C7の上昇が続き、GCV耐性CVM感染としてfoscarnetを用いて加療した。その後は良好に経過し、治療後2年半経過現在、再燃は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2007