発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2007291727
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症例1(18歳女性)、症例2(26歳男性)、症例3(32歳女性)。症例1、2は検診にて心電図または胸部X線異常を指摘され、症例3はめまいを主訴とした。3例とも高血圧が著明で、精査の結果、大動脈縮窄症(CoA)と診断され、手術が予定された。術前に降圧薬の内服治療を行ない、あわせて血管造影を行なったところ、症例1と3は鎖骨下動脈分岐部から約3cm末梢側にCoAが認められ、症例2は鎖骨下動脈分岐部直後にCoAが認められた。全例、ともに左第4肋間開胸で手術を行ない、症例1、2は単純遮断のもとCoAを動脈管索とともに完全切除したが、症例3は動脈遮断時に足背動脈圧の低下を認め、F-Fバイパスを補助循環に用い切除した。その結果、術後は全例で上下肢圧較差の改善がみられ、経過は良好であった。尚、症例1と2は約半年間降圧薬の内服を継続後、中止し、症例3は術後1年で血圧の改善傾向にあり、降圧薬を半減し内服継続中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007