発行日 2006年7月25日
Published Date 2006/7/25
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006287022
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内視鏡による橈骨動脈グラフト採取法を中心に起こりうる合併症とその対処法,臨床結果について報告した.2004年2月~2005年1月に25例に対し内視鏡的グラフト採取を施行した.平均採取時間は59±11分で,初回症例で97分を要したものの,最後の3例は50分以内であった.採取した橈骨動脈の平均長は17±1.7cmであった.25例中24例が初回の冠状動脈バイパス術(CABG)で1例が再CABG,24例が単独CABGであった.25例中20例はOPCABで行った.虚血など血流に関する合併症はなかった.1例で浅橈骨神経に疼痛,5例でしびれを認めたが軽減した.患者の満足度は4段階スコアで平均3.4であった術後造影は5例に行い平均造影時期は術後3.2±2.9ヵ月,閉塞や瘤状変化を示唆する所見はなく,開存率は100%であった
©Nankodo Co., Ltd., 2006